【レポート】働く女性の健康は「組織の問題」

伊木市長が「米子市役所における女性のヘルスケア」について発表されるということで「第47回日本エンドメトリオーシス学会学術講演会」に急遽参加しました。そこで語られた米子市の取り組みは、これまでの「女性支援」の枠を超え、**「組織と社会の存続をかけた戦略」**とも言える非常に先進的なものでした。

1. 女性の健康課題は「組織の損失」である

米子市が市職員へ行ったアンケートでは、生理、PMS、妊娠・出産、更年期障害といった女性特有の健康課題が、実質的に就業の支障となっている現実が浮き彫りになりました。

伊木市長はこれを「女性個人の問題」ではなく、**「放置すれば組織のパフォーマンスを下げ、ひいては社会全体の大きな損失になる」**と断言。職員の男女比率が逆転しつつある現代において、女性の健康を支えることは、市役所そのものの存続に関わる「組織の問題」であるとしました。

2. 「平等」の再定義:同じ荷物を持つことが平等か?

興味深かったのは、市長の前職である公認会計士の現場などを例に挙げた**「平等の再定義」**への挑戦です。

  • 出張ひとつとっても、体調や体力には個人差がある。
  • 「男性と同じように重い荷物を持つこと」が平等なのではない。
  • **「女性の持っている能力を最大限に活かせる環境を整えること」**こそが、真の平等であり、組織の成果に繋がる。

ライフイベントや健康課題を適切に理解し、パフォーマンスを引き出す働き方こそが、今求められています。

3. 米子市が推進する7つの具体的アクション

米子市では、「女性が元気に輝く市役所」を実現し、それを地域へ展開するために以下の施策を進めています。

  1. 実態把握の座談会: 現場の声を直接拾い上げる。
  2. ヘルスリテラシー向上: 「ヘルスケア通信」の発信。女性同士でも個人差があることを理解する。
  3. 相談窓口の設置: 職員課内に女性保健師を配置し、話しやすい環境を整備。
  4. 働きやすい環境づくり: * 休暇名称の変更(生理休暇→ヘルスケア休暇、不妊治療→ライフサポート休暇)。名称変更後、利用率は2.5倍に。
    • 「みんなのヘルスケア応援BOOK」の配布。
  5. 育休明けの不安解消: 業務の標準化やDXを推進し、属人化を排除。
  6. 治療と仕事の両立支援: 専門的なサポート体制。
  7. 民間企業との連携: 市内企業へ向けた講演会の実施。

4. 専門家からも高い評価と期待

日本ウィメンズヘルスケア協会理事長でもある愛知医科大学名誉教授の若槻明彦先生は、女性の健康に積極的な自治体が少ない中「極めて先進的」と高く評価されました。

さらに「女性の健康に熟知した産業医の育成や専門医との連携は、全国の自治体や企業が取り組むべき課題。ぜひ全国市長会でも提案してほしい」との声が上がるほど、米子市のモデルは注目されています。


【私の視点】感銘を受けた「市長の決意」

今回の講演を聞いて、何より感銘を受けたのは、伊木市長が**「これは組織と社会の問題だ」**とリーダーシップを持って明言されていることです。

今後、この動きを地域全体へ広げていくためには、以下のような視点も重要になると感じました。

  • 民間企業へのインセンティブ: 取り組む企業がメリットを享受できる仕組み。
  • ペア受診の推奨: 夫婦で健康課題を共有できる環境づくり。
  • 偏見(アンコンシャス・バイアス)の解消: 若いうちから産婦人科を受診することへの心理的ハードルを下げていく啓発。

米子市独自の認定制度などが進めば、それはまさに「ビジネスと人権」を体現するまちづくりになるはずです。

女性にとって働きやすく、生活しやすいまちは、すべての人にとって心地よいまちは私の政策のテーマの一つでもありますので、議員として、しっかりと後押しをしていきます!